タイトル画像:国民年金の免除・手続き

国民年金保険の免除と手続き

 平成17年度では、国民年金が全額免除になっている人は、538万人もいて、約4分の1の人が全額免除になっています。さらに、半額免除者数は53万人います。このように多くの人が免除となっているのですから、自分が免除対象となるか、ぜひ確かめましょう。手続きは、窓口に行かなくても、自分で用紙を印刷(プリントアウト)し、記入してから、郵送することもできます

国民年金保険料 免除者数の推移
平成
年度
全額免除者数(万人) 全額免除率(%) 申請免除
半額者数
(万人)
合計 法定
免除
申請
免除
学生
納付
特例
若年者
納付
猶予
合計 法定
免除
申請
免除
学生
納付
特例
若年者
納付
猶予
13年 524 99 277 148 24.0 4.5 12.7 6.8
14年 400 103 144 154 18.1 4.7 6.5 7.0 34
15年 439 106 165 168 19.9 4.8 7.5 7.6 38
16年 458 109 176 173 21.0 5.0 8.1 7.9 41
17年 538 113 216 176 34 24.9 5.2 10.0 8.2 1.6 53
 平成17年度の国民年金第1号被保険者(任意加入被保険者を含まない)は、2,157万人で、このうち保険料全額免除者数は538万人、24.9%(=538/2157)。

国民年金の免除制度について

 国民年金の免除制度には、法定免除と申請免除の2種類があります。

 国民年金の法定免除とは、障害基礎年金や生活扶助(生活保護)を受けている場合は、届け出をすることで、国民年金の保険料が全額免除される制度です。

 国民年金の申請免除とは、経済的な理由によって国民年金の納付が困難な場合に、本人の申請によって国民年金が免除される制度のことです。申請免除は、全額免除一部免除(一部納付)があります。
 一部免除は、次の3つの区分になっています。
 ・4分の1を納付する(4分の3が免除となる)の1/4納付
 ・半額納付(半額免除)
 ・4分の3を納付する(4分の1が免除となる)の3/4納付
 経済状態に応じて、全額免除となるか一部免除となるか、あるいは免除とならないかが決まります。

 また、学生であれば、学生納付特例制度、30歳未満であれば若年者納付猶予が受けられます。

 失業した年度や失業した翌年度であれば、「失業を理由とした特例免除」を申請したほうが、かなり有利です。なぜ、有利かといえば、本人の所得が除外されて審査されるのです。通常の審査では、審査対象となる所得は、「申請者本人の所得」に、「申請者の配偶者の所得」と「世帯主の所得」が加わっているのです。たとえば、通常の審査では、単身世帯だと前年度所得が57万円以下の場合に全額免除となりますが、失業特例だと単身世帯なら前年度の所得にかかわらず全額免除になります。なお、単身世帯ではなく、配偶者や世帯主に一定以上の所得がある場合は、免除が認められない場合があります。
 失業を理由に申請する場合には、「雇用保険受給資格者証」または「離職票」の写しも必要です。

申請免除

 次ぎの4つの場合があります。(根拠:国民年金法第90条)。ただし、申請しても免除になるとは限りません。

  1. 前年所得(収入)が少なく、保険料を納めることが困難な場合
  2. 障害者または寡婦であって、前年の所得が125万円以下の場合
  3. 生活保護法による生活扶助以外の扶助を受けている場合
  4. 保険料を納付することが著しく困難である場合として申請のあった日が属する年度またはその前年度において下記の条件のいずれかに該当するような場合(特例免除)
    • 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、被害金額が財産の価格のおおむね2分の1以上である損害を受けたとき
    • 失業により保険料を納付することが困難と認められるとき
    • 事業の休止または廃業により厚生労働省が実施する離職者支援資金貸付制度による貸付金の交付を受けたとき
注意)引越しした人
 1月1日時点の住所と申請時点の住所が住所変更により異なり、前住所地が他の市区町村の場合は、所得を証明する書類が必要になります。

前年所得(収入)が一定基準を下回る場合

 免除となる所得の目安は、下表のようになります。所得とは、収入から、雑損控除額、医療費控除額、社会保険料控除額などを引いたものです。簡単に計算できて、便利なのが国民年金申請免除の自己判定です。

平成18年度 免除となる前年所得の目安
世帯員数 全額免除 半額免除
1/4納付 1/2納付 3/4納付
4人世帯(夫婦、子2人)
(子の1人は16歳以上23歳未満)
162万円 230万円 282万円 335万円
2人世帯(夫婦のみ) 92万円 142万円 195万円 247万円
単身世帯 57万円 93万円 141万円 189万円

若年者納付猶予制度

 20歳代の方は、本人(配偶者を含む)の所得が一定額以下の場合は、申請により月々の国民年金の保険料納付が全額猶予されます。

所得基準(平成18年度)
 57万円+(控除対象配偶者+扶養親族数)×35万円

法定免除

 次のいずれかに該当する場合、届け出をすればその期間中は全額免除されます。(根拠:国民年金法第89条)
・障害年金や障害基礎年金の受給権者
・生活保護法の生活扶助の受給者
・国立脊髄療養所その他の厚生労働省令で定める施設に入所している方

国民年金保険料学生納付特例制度

 学生納付特例制度は、申請をして承認を受ければ、在学期間中の国民年金が後払いできる制度です。
 後払いしない場合は、学生納付特例を受けた期間は、老齢基礎年金の受給資格要件(受給権発生の資格期間)には算入されますが、年金額には反映されません。つまり、受け取る年金が少なくなります。
 この制度の対象となる学校に、職業訓練校も指定されている場合がありますので、学生本人の前年の所得が一定額以下である方は、利用できる場合もあります。一定額以下とは、扶養親族等がいない場合は、前年所得が68万円以下(前年収入が約133万円以下)で、扶養親族等がいればその人数に応じて加算されます。
学生の皆さん! 注目! 学生納付特例制度について:社会保険庁


・免除の期間
 7月(または申請月の前月)から翌年6月までです。「前年所得が少ない」ことを理由にする場合の前年とは、申請が7月〜12月なら前年になるが、1月〜6月は、前々年になるようです。

・老齢基礎年金の計算式
804,200円×(納付済月数+半額免除月数×2/3+全額免除月数×1/3)÷(40年×12)
※昭和16年4月1日以降に生まれた人の場合


・学生納付特例、半額、全額免除を2年間受けて、追納しない場合の年金の計算例
 学生納付:763,990円(満額より40,210円少ない)
 全額免除:777,393円(満額より26,807円少ない)
 半額免除:790,797円(満額より13,403円少ない)
半額免除の支払い額は、全額払いより159,600円(=13,300円/2×2年×12ヶ月)少なくてよく、将来の受取り額は、13年間生きているとして(男性平均寿命78才)、満額より174,243円(13,403円×13年)少なくなるのなら、追納するか悩みますよね?

私の場合
 平成15年4月に前年所得が少ないことを理由にして申請しようとしましたが、平成13年の所得が多かったため、申請できませんでした。平成13年は途中まで働いていましたが、平成14年は無職でした。失業免除の期間の区切りが平成14年7月〜平成15年6月なので、前年所得とは平成13年となってしまうようです。7月に申請してくださいと言われてしまいました。
 前年所得が少ないことを事由にせずに、特例事由の失業を事由にする方法もあったようですが、離職が1年以上前だったので、特例事由にも該当しないようでした。
 結果としては、7月から全額免除になりましたが、最も早く申請していればと悔やまれます。

国民年金の追納

 免除を受けた期間の保険料は、さかのぼって納める(追納)こともできます。追納がない場合は、年金の受給権発生の資格期間には参入されますが、老齢基礎年金の額を計算する際には、全額免除については保険料納付済期間の3分の1として、また半額免除期間については、保険料納付済期間の3分の2として計算されます。学生納付特例では追納しないと年金額には反映されませんが、半額・全額免除では年金額に反映されるので、満額に近づけるためには半額・全額免除のほうが学生納付特例よりも有利です。

 社会保険庁のHPには、年金見込額試算というものがあり、自分で年金の試算ができます。年金額が心配な方は追納も検討してみてはいかがでしょうか。

社会保険の扶養者

 国民健康保険料と国民健康保険料の自己負担をしなくてよい「第3号被保険者」には、女性と同様に男性でもなれます。
 条件は、厚生年金や共済年金に加入している会社員と公務員の配偶者で、20歳以上60歳未満、年収は130万円未満で、かつ、配偶者の年収の2分の1未満であることです。

・国民年金
 被扶養者の認定基準には非課税所得も含まれます。つまり、日額3612円以上の失業給付を受給している期間は、国民年金第3号被保険者には該当しません(失業給付の待機期間中は該当します)。
  130万円÷(12か月×30日)=3,611.1円
 年金の加入期間は月単位で計算されるので、年金が3号扱いとなるのは、失業給付を受け始める月の前月までです。

・政府管掌健康保険の場合
 年収130万円未満であっても、日額3,611円を超える失業保険を受給している期間は、被扶養者とされません。

・健康保険組合の場合 被扶養者の認定は、各健康保険組合によって異なります。金額にかかわらず、失業保険を受取っている期間は「被扶養者」と認めない場合もあります。 例えば、扶養を受けるには離職票の提出が必要となるため、失業給付を受けられなくなるなど。

・扶養になれない場合
 扶養になれない間は、国民健康保険制度に加入することになります。